冬の終わりと春のあいだ。
景色はまだ淡く、風も冷たいままなのに、ふとした瞬間に、空気の質が変わることがあります。
梅は、そんなときに香りから先に現れる花です。
姿よりも前に、存在を知らせる。
その控えめで確かな在り方に、今回は文字の「I」を重ねました。
新作 I×梅 は目立つためではなく、
“自分の位置をまっすぐに示す”ことをテーマにした一枚です。
一つの文字と一つの花。どの組み合わせもエネルギーを厳選して描いています。
アートからのスピリチュアルメッセージも。
ぜひ他の物語も読んでみてくださいね。
文字「I」がもつ、静かな芯
iは、アルファベットの中でも、とてもシンプルな形をしています。
けれど、その分だけごまかしが効かず、自身の本質があらわになるような印象を受けます。
今回描いたiは、滑らかに、細く、静かに、まっすぐ引きました。
主張ではなく、「ただ在る」という尊厳を残すための線です。
梅という花について
梅は、寒さの残る季節に咲きます。
まだ整いきらない空気の中で、一足早く花をひらく。
その姿は、華やかというより、凛としている。
枝ぶりも、花の大きさも控えめなのに、
不思議と目が留まる花です。
そして梅は、咲く前から香りを放ちます。
まるで、この世界の「エネルギーが先で現実が後という普遍の法則のようだ」と感じました。
I×梅|組み合わせの理由
一本の線として立つIと、寒さの中で先に咲く梅。
どちらも、周囲が整うのを待たずに、自分のタイミングで現れます。
この作品では、
「準備が整ってから動く」のではなく、
動きながら整っていくという感覚を大切にしました。
小さくても、細くても、方向が定まっていれば、立つことはできる。
過去でも未来でもなく、”今この瞬間”こそがギフトなのだということ。
Iと梅は、そのことを静かに示してくれます。
制作のメモ|線と香りの距離感

Iの線は、紙の中で孤立しないよう、余白との距離を大切に。
梅の花は、白銀の世界に知らせる”春の訪れ”という高揚感をイメージし、色を重ねました。
見た瞬間に意味が伝わるより、少し遅れて、感覚が追いついてくる。
そんな梅の花が咲くテンポを意識して仕上げました。
この作品が寄り添う場面
- 自分の立ち位置を確認したいとき
- 周囲と比べるのをやめたいとき
- 静かに方向を整えたいとき
I×梅は、今いる場所をそっと照らすための一枚です。
おわりに|早く咲くことは、急ぐことではない
梅は、誰よりも早く咲きます。
でもそれは、急いでいるからではありません。
「今だ」と知っているから、ただ咲くだけ。
Iの線のシンプルで潔い様もまた、その感覚に近いものを持っている気がします。
この作品が、あなた自身のタイミングを信じるための、静かな手がかりになりますように。












