水彩紙を扱う上で欠かせない”水張り”の工程。初めの頃は上手く水張りができず、波打つ画面に苦戦していた私^^;;;
今回は初めての方でもキレイにできる水張りの方法をご紹介していこうと思います!
目次
水張りで用意する道具紹介
- 水を入れる容器
- ハケ
- 水張りテープ
- 乾いた布
- パネル(シナベニヤ使用)
- 水彩紙(今回は300gのものを使用)
以上の6点です。
水彩紙を貼る台についてですが、以前はパネルではなく板状のものを使っていました。でも板だと高さが出ないのでちょっと描きづらかったのと、四隅が鋭利で当たってしまい、怪我をすることもあってやりづらかったんですよね…。
その点を改善してくれたのが『パネル』です。パネルだと高さが出て描きやすいし、怪我しないし、ヤニが出ない…!!私が使用しているパネルは”シナベニヤ”という木材のものです。シナベニヤはヤニが出にくいと言われているので、このシナベニヤを使うようにしています。実際水彩紙にヤニが染み付いたということもなく、快適に使えていますよ^^
早速水張りへ…の前に、ちょっとした事前準備
紙の裏面に水をたっぷり塗っていく前に、私は一つワンクッションの工程を入れています。
それは水張りテープを事前に4辺分カットしておくということ。
理由は、この水張りテープは水で濡れてしまうと使い物にならなくなるからです。
水を扱う直前でテープをカットしていると、モタモタして素早く貼れなくなるので、このように事前にカットしています。手が濡れていないうちに準備しておけば、ゆとりを持ってテープを貼れるので、ちょっとしたことですがおすすめですよ〜^^
あ、あと水張りテープですが、様々な種類の幅・色が展開しています。その中でも私的イチオシは白の2.5cm幅。理由は、白だと向こう側の紙が透けて見えるので、どのくらいの幅を水彩紙に貼っているのかが分かりやすいですからです。水張りテープを貼った部分の水彩紙は捨てる部分になりますので、捨てる部分を最小限に抑えるためにも透けて見えた方が良いなと思うので…。
あと、なぜこの幅が推しなのかは『細過ぎず太過ぎず』だから。なんだかんだで一番使い勝手が良い幅なんですよね!太くしたければ重ねて貼れば良いだけですし(^^)重ねても水が入ることもありません。ご参考までに♪
①水彩紙へ水を塗る
テープの準備をしたら早速水彩紙の裏面に、ハケで水を塗っていきます。全体に均一に水が行き届くように塗っていきます。その際一度に大量に塗るよりも、回数を重ねながら塗ると、まんべんなく水が行き届きます。表面の水が乾いてきたら(水のテカテカが消えてきたら)再度塗る、を数回繰り返していきます。
参考までに、画像上部は水を塗った直後の状態で、下部のものは何度も塗り重ねた状態のものです。
塗った直後だとまだ水が浸透していないので、画像上部のような感じで湾曲するのですが、何度も塗り重ねて水がしっかり浸透してくると、画像下部のようにペタっとなります。このようにペタッとするまで塗り重ねていくのがポイントです。
水彩紙の裏面が充分に水を吸ったら、表面が乾いてくるまで待ちます。目安は、水を塗るとツヤツヤしていると思いますが、そのツヤツヤがなくなる程度まで。そうなったら次の工程です。
②水をたっぷり吸った水彩紙をパネルへ貼り付ける
水を塗った面をひっくり返し、表面が上に来るようにセットします。そうしたら、4辺を水張りテープで貼っていきます。空気が入ると紙がよれてデコボコの表面になってしまうので、このように乾いた布で空気を抜きながらテープを貼っていきます。
(紙の表面は繊細なので、優しく優しく…)
水張りテープにつける水はハケで付けますが、テープにはまんべんなく水を含ませることも大切なポイント。やり方は、ハケで水張りテープの端っこを押さえたら、テープの方を引き抜くように素早く引き上げると、水分が均一に付きます。ハケを動かして水を塗るのではなく、『テープの方を素早くピーッと引っ張る』です。これだと多過ぎず少な過ぎず、均一に水が濡れるのでオススメですよ!
③4辺を水張りテープでとめて乾燥させる
ここまで来たら、あとは自然乾燥させるだけです。完全に乾燥させるため、私は水張りした日の次の日まで放置しています。
水が乾いて完成したものがこちらです。これで準備万端。あとは描いていくだけ♪
〜番外編〜 水張りテープの剥がし方
描いた後の水張りテープの処理についてですが、この水張りテープ、粘着がとても強いです。普通に手で剥がそうとしてもまずキレイに剥がれません。なので、これまた水を使って剥がしていきます。
その際に便利なのが『霧吹き』。まずは画像のように、霧吹きで水張りテープの残骸に水を吹きかけていきます。水はこれでもか!とたっぷりと吹きかけてください。これを数回繰り返すと、水張りテープがフニャッとしてきます。
テープがふやけてきたら剥がしていくのですが、この時便利なのがペインティングナイフ。テープの下にペインティングナイフを差し込み、こそげ取ります。するとこのようにスルーっとキレイに剥がれます。
あとはパネルをしっかり乾燥させたら全工程終了になります^^
さいごに一言
水彩紙の水張り全工程はいかがでしたか?
水張りは作業自体は簡単ですが、この『乾燥』という手間(時間)がかかるのが、水張りをする上ではちょっとストレスかもしれませんね(笑)
なので、描きたい時に描けるよう、複数枚水張りしたものをストックしておくと便利だと思います。私もそうしています^^
今回はここまで。この記事があなたのお役に立てたら嬉しいです。最後まで見てくださって、ありがとうございました〜!
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