ずっと不足感に支配されて生きてきた私が、”今ここ”に戻ることで、人生が静かに変わり始めた。そのきっかけとなった4つのステップを、今日はあなたにシェアします。
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思い返せば、私の人生はいつも我慢と不足感の連続だった。
小さい頃はあんなに自由だったのに、この世界に馴染むためにいつからか“仮面”をつけて生きるようになり、気付いた時には、自分という存在を見失った”生きる屍”のようになっていた。
仮面をつければつけるほど、人生の決定権を他者に渡し、他力本願になり、そして不満ばかりが募っていく。
「今はつらくても、いつか報われるはず」
そう言い聞かせても、その“いつか”は永遠にやってこなかった。
そんな時に気付いたのだ。
未来でも過去でもなく、“今ここ”にしか幸せは存在しないということに。
かつて不満ばかりを数えていた私が、今は小さな幸せを数えるのがずっと上手くなった。
この記事では、私が“不足感のループ”を抜け出し、“今幸せになる”ために実践した4つのステップをシェアしていきたいと思う。
目次
STEP1 | ”ある”に意識を向ける
人は”ない探し”のクセを持っている
結論から言うと、意識をどこに向けるかで人生の見え方は一変する。
私たちは「嫌なこと」「足りないもの」にフォーカスすると、その欠乏ばかりが拡大して見えてしまう。意識(エネルギー)は、向けた方向を大きくする性質があるからだ。
かつての私は、無意識に“ない探し”ばかりをしていた。
すると当然、日常にある豊かさなんて見えるはずもないのだ。
意識(エネルギー)は向けたものを拡大する
嫌な部分を考えれば考えるほど見ればみるほど、嫌な現実が強固になっていく。
反対に、“ある”に意識を向け始めると、世界の色が少しずつ変わり始める。
これが、意識のパワーである。とてもシンプルでだが、強力な力だ。
私たちは普段、『意識する』という行為を軽く扱いがちだが、実は人生の質を左右するほど絶大なエネルギーを持っているものなのだ。
”ある”を見つけるための小さな練習
だから私は、あえて逆をやってみた。
“ない”ではなく、“ある”にフォーカスする。
最初は難しくても、今いる環境・今の状況の中で見つけられる“ある”を一つずつ拾っていく。
すると不思議と、世界の輪郭が柔らかく変わってくるのだ。
要点まとめ
• 意識は向けたものを拡大する
• “ない探し”は不足感のループを深める
• 小さな“ある”を拾う習慣が、最初の突破口になる
これが、私が“今幸せになる”ために最初に取り組んだステップだった。
STEP2 | ”ない”を体験したからこそ見えるギフト
”ない”に直面して初めて理解できること
ここから少し視点を変えたい。
私は幼少期から体が弱かった。
だから、元から健康な人の感覚が分からない。
逆に健康な人も、病気がちな人の感覚を深く理解することは難しい。
なぜなら、”体験”だけが真の理解につながるからだ。
“ない”を体験したからこそ見えるものもある。
”当たり前”の再定義が豊かさを呼ぶ
私は『健康は当たり前ではない』と知っていたから、今この瞬間こうして生きていられるということが有り難かった。
そして、現状を受け入れた上で、さらにより良くなるための食事や、身体の学びにも真剣に向き合うことができた。
『改善してもしなくても、私は自分と向き合った。だから花丸だ。』そんな心持ちだった。
蓋を開けてみると、結果的にその食事の変化は、私に多くの恩恵と知識をもたらしてくれたのだった。
この出来事を通して視野は広がり、視座も高くなった。
そしてある時、ふと”理解した”のだ。
「この“ない”という体験こそが、私へのギフトだったのだ」ということを。
日常の中に散らばる”小さな奇跡”
その気づきによって、日常の“当たり前”が違う光を帯びて見えるようになった。
雨風をしのげる家がある。
数はとても少ないが、心を許せる友人・家族がいる。
このご時世でも、なんだかんだ支払いができている。
久々に風邪を引いて病院へ行った帰り道、明明と燃える夕日の美しさに息を呑んだ瞬間。
美しいグラデーションの紅葉とそれが落ちる様に、万物の循環が重なってハッとした瞬間。
全部、“ある”だった。もうすでに、”ここ”にあったではないか。
以前は、大きなことを成すことが豊かさだと思っていた私だが、
今は、日常の素朴な奇跡に胸を震わせる自分がいる。
『こんな些細なことを、”幸せだ”と感じて良いんだ…』
それは、『もっと楽に生きていいんだよ』と、自分自身を赦せた瞬間だった。
“当たり前”というフィルターを外して、もう一度この世界を捉えた時、
豊かさは実はすぐそばにあったことに気付く。
なんでもないと思えるような日常に、豊かな瞬間は無数に散りばめられているのだ。
STEP3 | 自分で自分を幸せにする
幸せを他者に委ねると苦しくなる理由
ここまで読んで分かるように、幸せになるステップはすべて『自分さえいればできること』だ。
誰かによって幸せが増幅することは素晴らしい。私も心からそう思っている。
でも、幸せの前提が“他者ありき”になってしまうと、どうしてもそこに依存が生まれ、ひいては自身への無価値感に辿り着きやすくなる。
この状態は”不自由”ではないだろうか?
この不自由さは、果たして本当の幸せと呼べるものなのだろうか?
”他者ありきの幸せ”は、”他者がいないと私は幸せになれない=私には私自身を幸せにする力がない”と宣言しているようなものだ。
だから私は思う。
本当に自分を幸せにできるのは、他者ではなく自分なのだ。
そして人生の主導権は、自分以外の他者に渡してはいけないものなのだ。
自分の真ん中に”芯”を通すということ
大切なのは、自分の中心に静かでしなやかな軸を持つこと。
幸せとは、誰かに与えられるものではなく、自分の中にすでにあった豊かさに気付くこと。
幸せとは、『気付く力』だ。
これはもれなく全員に備わっている力であり、私にあってあなたにない、なんてことは決してないので安心してほしい。
今日からできる”2分だけのセルフケア”
今日からできる小さな一歩は、とてもシンプルだ。
『自分の機嫌を2分だけ、自分で取ってみる』
たったこれだけで、確実に心は変化し始めるだろう。
STEP4 | 幸せはいつも日常の中に
未来や過去ではなく”今”に戻る大切さ
もし今が不足感でいっぱいなら、まず、”今ここ”にある当たり前を見つめてみてほしい。
なぜなら、未来は今の意識(エネルギー)で創られるからだ。
未来に期待するのも、過去に囚われるのも、”今ここ”ではない。
不足感のループから抜け出す鍵は、”今”にある。
”今”幸せになる。
そう、全ては”今”なのだ。
そして幸せとは外側からではなく、いつだって”私”からはじまるものなのだ。
心の自立は軽やかな自由をもたらす
自分で自分を幸せにすることを『誰にも頼れない』と感じるかもしれないが、実際はその逆だ。
自分の真ん中に一本、静かで凛とした芯が通るような感覚が生まれるのがわかるだろう。
”心の自立”は、まるで檻から解き放たれたかのように自由で軽く、心地がいいものなのだ。
あなたのペースで、あなたの道を進めばいい
意識の変化は、私の場合30代で起こった。
それもまた“私のタイミング”だったのだろう。
人生は人それぞれのペースで進む。
だから、焦る必要はまったくない。
ただ、一つだけ強く伝えたい。
諦めないで、と。
意識が変わるということは、時間がかかることもある。場合によっては、しんどい時もあるかもしれない。
でも諦めなければ、必ずどこかへは辿り着く。
その辿り着いた先がどんな港であっても、それは素晴らしいゴールなのだ。
だから、焦らず、無理せず、行ったり戻ったりしながらで大丈夫。
瞬きにも満たないほど短く長い人生だから、これくらいの柔らかさと優しさを自分に赦していこう。
”今ある幸せ”を、ひとつずつ数えながらー。
”ある”を見つめる人生は、それだけでとても美しい。
少なくとも私は、そう確信している。
エピローグ | 夕暮れの図書館での気づき
夢中でこの文章を書いていた、夕暮れの図書館。
ふと窓の外を見ると、バチターブルーとイエローオレンジの美しいグラデーションが広がっていた。
雲ひとつない、澄んだ空だった。
あまりに綺麗で見惚れていたら、
胸の奥がふっと熱くなった。
「私、いま、生きてるんだなぁ。生かされているんだなぁ…」
満ちていく、感覚。
ほら、やっぱり。
幸せはいつも、“当たり前”の中に潜んでいる。
その光をひとつ拾いながら、お気に入りの音楽を相棒に、上機嫌で家路につく私だった。
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