前回は大天使ミカエル絵の制作裏側を記事にしましたが、今回の大天使シリーズ2つ目は「ガブリエル」です。三大天使の中の一人であるガブリエル。ガブリエルを描くにあたって、今回もたくさんのシンクロに導かれながらの制作でした。よろしければご覧ください^^
大アルカナ No.20 に惹かれて
『大天使ガブリエル』と言えば『メッセンジャー』という印象が強くあった私。加えてタロットカード好きなこともあり、すぐに『ラッパ』のイメージが浮かびました。タロットカードに詳しい方ならお分かりだと思いますが、大アルカナ20番『審判』では、天使が復活のラッパを吹いている姿が描かれています。『ラッパを吹く=風=メッセンジャー』でピンと来たところで、今回の主役はラッパになりました。
このラッパから溢れているのは宇宙の星々です。『あまねく銀河に真実を告げるガブリエル』がテーマ。天使という存在は昔から惹かれていたのですが、無宗教の私が宗教色の色濃いものを描いてもいいのだろうか?と正直葛藤がありました。でも『好きなんだから仕方がない!』と吹っ切れたことで、近年はより一層『好き』を純粋に表現できるようになりました。好きなものをただ素直に好き!と伝える事って、簡単なようで意外と難しかったりしませんか?絵を描いていると、そんな自分の中にある『囚われ』に気付くことが多いです。
『アトリビュート』を意識して
天使画シリーズを描くようになった際に初めて知ったアトリビュート。アトリビュートを簡単に言うと、その人物をあらわす象徴のようなもの。前回のミカエルでのアトリビュートは『剣』で、今回のガブリエルでは『百合』を取り入れています。
初めは普通に百合の花を描こうかと思いましたが、『百合の花』と言う意味もある『フルール・ド・リス』に惹かれてこちらを採用。(フランスと縁のある紋章でもあったので。フランスが好きでして…)
胸元にゴールドで描いたのがフルール・ド・リスです。フルール・ド・リスは百合の一種であるアヤメをモチーフにしているらしいですが、まぁOKってことで 笑
『アネモネ・野のユリ・風』のシンクロ
両サイドに描いた『アネモネの花』。実はガブリエルのアトリビュートにアネモネはありません。ですが、アネモネの花言葉には『真実』と言う意味や(メッセンジャー=真実を伝える)、聖書ではアネモネを『野のユリ』と指しているという説があったり、ギリシャ語の『風』が語源になってたりと、なんだか今回の絵にピッタリかも!と感じ、こちらも採用しました。(シルエットもかわいいし、個人的にも大好きな花^^)
あと、ガブリエルの頭上の輪と羽根の部分にはマイメリブルーのポッターズピンクを使っています。くすんだ大人ピンク&絶妙にムラが出る感じがお気に入り。マイメリ好きなのですが、いかんせん値が張る絵の具なので、まだちょっとしか持っていません。いつかお腹いっぱい買えたら嬉しいなぁ…と想いを馳せています。
完成した作品がコチラ
ふと思ったこと。アトリビュートと人生は似ている?
アトリビュートという、ある意味では『制限、縛り』のようなものを設けて作品を作ることが、思いのほか楽しくてちょっとハマりそうでした。象徴を意図的に取り入れることで『〇〇を描いている』というわかりやすい目印にもなるし、同じアトリビュートを描いたとしても、作家によってちゃんと十人十色になる。アトリビュートって実は『個性』をより際立たせてくれるのかもしれません。逆説みたいだけど。
『縛り』でふと思い浮かんだのは『縛りゲー』(いきなり)
『生きる』って縛りゲーのよう。人間と言うアトリビュートの中で生きるにあたって、どんなアイテムやアビリティ(生まれた環境から始まり、才能、個性、経験etc…)を使って人生攻略するのか。二つとして同じものがないからこそ『これが自分だ』という『個』を色濃く体験できるようになっている。
ということは、きっと身に起こる嬉しい・悲しい体験の全てが、私を私たらしめる為に必要なアイテムだったんだろうな。…なんてマゾなやつ!笑
アトリビュートと人生。なんだか似ている気がしませんか?いつもこんな感じで生きてます。
私ってつくづく変わり者だなーと独りごちる、蒸し暑い夏の夜だった。 〜完〜
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