『重ね煮』はとても簡単&シンプルな調理法と味付けで作る料理なのですが、なぜか重ね煮の調理法に従って煮るだけで甘味がグッと増す、そんな不思議料理でもあります。余計なものを入れないこの料理は『野菜本来の味を楽しむ』ための一品です。余計なものを加えない贅沢を、ぜひお楽しみいただけたらと思います(^^)
重ね煮とは?
重ね煮は野菜を『重ねて煮るだけ』ですが、実はその重ねる順番に決まりがあります。ただ単純に重ねれば良いわけではないんですよね。重ねる順番は自然界に見習って重ねます。
例えば作物は、土の中にはごぼうや人参・大根などが育ち、その土の上にはかぼちゃやキャベツやトマトが育ちますよね?そんなイメージをしていただけると、わかりやすいのではないかと思います。
重ね煮は、その自然界の下から上への作物の流れを『逆にして』重ねていくのです。
- 塩
- 海藻・きのこ類
- ぶらさがり野菜(ナス、ピーマンなど)
- 葉物野菜(キャベツ、白菜など)
- いも類(じゃがいも、さつまいもなど)
- 根菜類(人参、ごぼうなど)
- 穀類
- 塩
①から鍋に入れていくので、一番上は⑧になります。
※この重ね煮の順番は、船越康弘さんの重ね煮の順番を参考にさせていただきました。
自然界の流れと逆に野菜を重ねて煮ることで、エネルギーの対流が起きてうまみが増すと言われています。
私も最初は半信半疑で作ってみた『重ね煮』。ルールに従って重ねて煮ただけなのに、不思議ととても甘くて美味しくて感動したのを今でも覚えています。ほんと不思議でした。
重ね煮のレシピ
材料(3〜4人分)
しめじ・・・・・・・1/2袋
ピーマン・・・・・・2個
トマト・・・・・・・小ぶりのもの1個
白菜・・・・・・・・200g
ジャガイモ・・・・・小ぶりのもの1個
玉ねぎ・・・・・・・1/2個
人参・・・・・・・・1/3本
水・・・・・・・・・100ml
塩(自然塩)・・・・小さじ1
コショウ(お好み)・・・・適量
この材料に限らず、上記の『重ね煮のキホン』に従って、お好みの食材で楽しんでみてくださいね^^
作り方
⑴厚手でフタに穴が空いていないお鍋に、焦げを防ぐための水と塩(分量の半分程度)を入れ、以下の順番で野菜を重ねていく。焦げを防ぐため、火加減は弱火で!
①しめじ(ほぐす)
②ピーマン(一口大にカット)
③トマト(一口大にカット)
④白菜(そぎ切り)
⑤ジャガイモ(皮付きのまま、薄い半月切り)
⑥玉ねぎ(太めスライス)
⑦人参(半月切り)
⑧残り半分の塩
⑵ジャガイモや人参などの硬い野菜に火が通ったら、全体を混ぜて味を確認する。最後にお好みでコショウを振りかけて完成〜!
塩味が足りないようでしたら、お好みの加減に調整してください。
別料理へのアレンジも効く『重ね煮』
重ね煮は重ねる順番さえ気を付ければ良いのでとっても簡単だし、いろんな料理に派生させることも出来ます。
例えば、お味噌汁、ラタトゥイユ、カレーやシチューctc….。特にお味噌汁は、毎日飲む方も多いと思うのでおすすめですよ♪
油や砂糖は使用せず、野菜の甘みと塩だけ味わう素朴でシンプルな”重ね煮”。
優しい味わいに、体も心もほっこりです(^^♡